研究
研究プロジェクト

プロジェクト型研究で
産業バイオテクノロジーを推進

データ駆動型統合バイオ生産マネジメントシステム
(Data-driven iBMS)の研究開発
バイオ生産プロセス基盤の確立
~持続可能なバイオプロダクション産業の創出と発展に資する実用化検証・
人材育成拠点の形成~
(2020〜2026年度)

カーボンリサイクル実現を加速するバイオ由来製品生産技術の開発
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 (NEDO)

研究分担者:大政健史 教授・福崎英一郎 教授・藤山和仁 教授・本田孝祐 教授・松田史生 教授(情報科学研究科)

省エネルギーで低コストな物質生産を可能とするバイオによるものづくり。炭素循環型社会の実現に向けて、大きな期待が寄せられている研究分野です。しかし、バイオによるものづくりを実現させるには、原料から最終製品にいたるボトルネック(原料供給やスケールアップの難しさ)の解消が欠かせません。そこで原料の調達から、バイオ変換反応、生産物の分離・精製といった各ステップを俯瞰的に見据え、工業化に資するバイオ生産プロセスを開発するのが、このプロジェクトです。情報解析技術等も活用し、従来法にとらわれない次世代生産技術を開発することでバイオエコノミーの活性化ならびに人材育成に貢献します。

遺伝子・細胞治療用ベクター新規大量製造技術開発
遺伝子・細胞治療用ベクターのプラットフォーム製造技術開発(2018〜2023年度)

再生医療・遺伝子治療の産業化に向けた基盤技術開発事業(遺伝子治療製造技術開発)
国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)

研究代表者:大政健史 教授 研究分担者:内山 進 教授

世界では、遺伝子・細胞治療技術の開発が急速に進むと同時に、多くの治療法や医薬品が承認されています。日本でも企業や研究機関で遺伝治療に向けた研究開発が行われていますが、ウイルスベクターの大量製造に必要な技術、機器・資材・原料の多くを海外メーカーに依存しており、国内製造技術の整備が停滞している状況にあります。また、安全性の向上に必要なウイルスベクターの分析や品質管理の方法はわが国を含めて発展途上です。本研究では、日本発の遺伝子・細胞治療用のウイルスベクター製造技術基盤の構築を目的としています。15社、6大学、1研究機関が技術研究組合を構成し、共通の知財協定のもとでプラットフォーム製造技術の開発・構築を目指しています。大阪大学は分析拠点となっており、ウイルスベクターの分析と品質管理手法の研究開発を分担しています。

紀ノ岡細胞製造コトづくり拠点(2016〜2025年度)

大阪大学大学院工学研究科 テクノアリーナの最先端研究拠点部門イノベーション拠点
大阪大学大学院工学研究科

代表:紀ノ岡正博 教授

大阪大学大学院工学研究科では、6つの研究室からなる連携型融合研究組織を構築しています。その目的は、生物化学工学の観点から、細胞製造技術に基づく新しい展開産業の創出に貢献すること。幹細胞技術、ゲノム操作技術の展開に必要な細胞製造技術を構築し、再生医療、細胞治療、バイオ医薬品、食料などの分野で新産業の創出を目指します。人材の創出(ヒトづくり)、コアとなる技術構築(モノづくり)、実用化を見据えた規制対応(ルールづくり)を同時に実行する知能集団拠点として、細胞製造の実現に取り組んでいます。

ゲノム編集技術を活用した農作物品種・育種素材の開発 (2019〜2023年度)

戦略的プロジェクト研究推進事業
農林水産技術会議

研究開発責任者:村中俊哉 教授

ゲノム編集技術を用いることで、従来育種技術では作出が難しかった形質を持つ農作物の育種素材開発に取り組む研究です。研究開発の具体的な内容は、保存中に芽がでない加工に適したばれいしょ(ジャガイモ)、赤かび病に耐性を持つコムギ、花持ちが良く省力栽培に適した花きなど。こうした消費者や生産者から期待される形質を持つ農作物の育種素材30以上を作出することが目標です。特に栄養繁殖性、複雑なゲノムを持つ作物に対する付加価値によって、農業の競争力強化、生産者の収益向上、多様化する消費者ニーズへの対応が期待されています。

細胞製造性に基づくスケールアップ技術の
研究開発と製造技能・技術の伝播を目指した人材育成システムの開発 (2019〜2021年度)

再生医療・遺伝子治療の産業化に向けた基盤技術開発事業(再生医療産業化促進基盤整備)
国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)

研究開発代表者:紀ノ岡正博 教授

再生医療等製品の実用化を目指して、製造の安定性や再現性の確保、機械化・自動化による製造の効率化、低コスト化を検討しながら、スケールアップ製造技術を開発することが本事業の目的です。細胞製造コトづくり拠点との連携を図りながら、技能・技術の伝播につながる教育普及にも取り組んでいます。一定品質の製品を安定供給するためには、さまざまな工程におけるスケールアップ問題等の解決が必要となるため、医薬品製造とは異なる細胞製造独自の工程確立による実現を図っています。

ヒト細胞加工製品の製造に向けたQbDに基づく
管理戦略の構築と新たな核となるエコシステムの形成 (2020〜2024年度)

再生医療・遺伝子治療の産業化に向けた基盤技術開発事業
(QbDに基づく再生医療等製品製造の基盤開発事業)
国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)

研究開発代表者:紀ノ岡正博 教授

Quality by Design(QbD)の考え方を再生医療等製品の分野にも取り入れ、再現性の高い製品製造を実現するため、新たな核となるエコシステムの形成に取り組んでいます。新たなQbDアプローチの考え方(技術構築と検証、概念構築と検証、管理戦略の構築と運営、管理戦略の普及)の上にエコシステム(ACE)を形成し、再生医療関連の多事業への普及を実現していくものです。関連学会、協会、事業の連携を図り、再生医療の産業化の促進に貢献することを目的としています。